【日本株】日・米ともに材料難で大きな動きはなさそうだ
先週は、日銀の金融政策決定会合が注目されましたが、大規模な金融緩和策を維持することを決めました。
市場では、日銀が早期に金融政策の正常化に向けて動くのではないかという観測も出ていましたが、次回2024年1月会合での金融政策修正を想起させる内容はなく、不確実性後退を好感し、日本株は反発しました。
しかしながら、上昇を続けていた米国株のスピード調整の影響で上昇も継続せず、 33800円近辺にあるレジスタンスラインに抑えられる結果となりました。
今週は、25日に植田日銀総裁の講演が予定されています。
金融政策決定会合を終えた直後の講演であり、新しい材料が出る可能性は低いと考えます。しかし、金融市場における日銀金融政策への注目度は依然高く、僅かな変化も材料視される可能性がある点は注意したいです。
上記以外は材料に乏しく、自民党の政治資金問題に係る動向や、それに伴う世論調査を注視するのがよいでしょう。
さて、日経平均株価のチャート分析にはります。
【日経平均株価(日足チャート)】
※移動平均線は、25日(紫色)、75日(赤色)、200日(青色)を表示
※MACDのパラメータ値は、短期EMAが12、長期EMAが26、MACDシグナルが9 MACD線(黄色)、MACDシグナル線(青)
やはり日経平均株価は、33800円近辺にあるラインは引き続き強い抵抗線であることを頭に入れておきましょう。
今週は日・米ともに材料難で、25日移動平均線あたりで一進一退の状況が続きそうだです。よって、レジスタンスラインを大きく上回るような展開は想定しづらく、また、下落局面があったとしても、75日移動平均線でサポートされると考えられ、このレンジ内での動きとなるでしょう。
長期トレンドを読むための200日移動平均線は上向きのトレンドを継続しており、2023年の最終週として気持ちのよい終わり方となりそうです。
<上昇要因>
・25日に植田日銀総裁の講演で金融緩和継続の姿勢を示すこと
・堅調な米国株市場
・MACD線が再び上向いていること
・ローソク足が75日移動平均線の上にあること
<下落要因>
・政治資金パーティー収入問題による政局不安
・急激な円高 ・MACDがまだデッドクロス後にあること