【日本株】今週は日・米の中銀イベントに注目!想定外のシナリオ次第で大きな値動きも
先週も大きな材料がなく、日本の長期金利も若干低下気味に落ち着いて推移したこともあり、日経平均株価は方向感なく、ほぼ25日移動平均線と75日移動平均線の間で推移した。
海外では、先週木曜日のECB定例理事会で、4.50%→4.25%へ4年9カ月ぶりの利下げを決めたことは追い風となったが、米国株市場においては、5月の米雇用統計の内容が労働市場の強さを示す内容となったことで、米国の長期金利が上昇し、FRBによる9月の利下げシナリオが、またもや後ずれするとの見方が再び飛び交い、米国をはじめ海外全体相場の上値が重くなっています。
今週は米国では6月11日、12日にFOMC(米連邦公開市場委員会)があり、日本では、6月13、14日に日銀金融政策決定会合が行われます。
米国においては、12日に5月消費者物価(CPI)も控え、ビッグイベント目白押しとなります。
ただ、週前半は米雇用統計の強い数字が景気減速後退へのポジティブな見方もあることから、米株市場は大きく崩れていないこと、また、円安方向に振れていることから、下値を探るような展開は想定しづらく、やはりイベント通過次第となりそうです。
日銀は3月会合でマイナス金利を含む異次元緩和策を終えて、政策金利を0〜0.1%程度(無担保コール翌日物)に引き上げ、YCCも撤廃。
前回の4月会合は3月の政策を据え置きとして、今回も大半の市場参加者は日銀が政策金利を維持すると見込んでいるため、金利低下に向かう可能性もあり、その場合はあく抜けして、上昇基調になることも想定したい。
さて、日経平均株価のチャート分析にはります。
【日経平均株価(日足チャート)】
※移動平均線は、25日(紫色)、75日(赤色)、200日(青色)を表示
※RSIのパラメータ値は14
チャート上では1か月以上もの間、方向感のない小動きの展開が続いているため、今週のイベント次第では一時的に大きくどちらかに動く可能性があります。
RSIも50%前後で長い間ウロウロしており、マグマがたまっているのが良くわかります。
200日移動平均線は引き続き、右肩上がりで安心して長期的なトレンドにあることは間違いありません。
大幅に上昇した場合はやはり4万円が目途となり、
逆に、大幅に下落した場合の下値目途は、4月19日に付けた36700円台となります。
<上昇要因>
・非常に堅調な米国株相場
・ローソク足が200日移動平均線の上にあり、長期的な上昇トレンドは変わらず
・イベント通過による日本に長期金利低下
<下落要因>
・米経済指標による米市場の動向
・想定外の為替変動
・日本の過度な長期金利の上昇