【日本株】引き続き米国市場の影響を受けやすい相場展開。期末配当の再投資に少しだけ期待。
先週は、エヌビディア(NVDA)が上昇して時価総額において、マイクロソフトを抜いて世界首位になるなど、米国のハイテク株への物色が強まり、ナスダック総合株価指数が強い米国市場を牽引したことで、日本株市場も米国に支えられた週となりました。
米国の景気は基本的には底堅いが、先行きのFRBの利下げが視野に入る状況は変わらない上、AIや半導体をめぐる状況も良好なため、世界中の投資家の投資先は米国に向かいやすい状況が今後も続くことが想定できる。
日本では、本日(24日)に、先週の日銀金融政策決定会合の主な意見が明らかになります。国債買い入れ減額を決めた今回の会合の意見に注意を払う必要があります。
ただ、14日の植田総裁の会見内容からは、急速な金融引き締めは避けたいという考えがあることは引き続き変わらないと見える。
今週は主だったイベントはないが、米国においては25日に6月の消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)とリッチモンド連銀製造業指数、28日に5月の個人消費支出(PCEデフレーター)と6月のシカゴ購買部協会景気指数、ミシガン大学消費者態度指数確報値などの発表が予定されている。
引き続き、米国市場に左右されるかたちとなるが、日本では、3月期企業の定時株主総会の開催がピークを迎え、期末配当の払い込みが増えてきますので、再投資に回す投資家が増えそうです。
さて、日経平均株価のチャート分析にはります。
【日経平均株価(日足チャート)】
※移動平均線は、25日(紫色)、75日(赤色)、200日(青色)を表示
※RSIのパラメータ値は14
引き続き、方向感のない小動きの展開が続いている上、25日、75日移動平均線を下回ることで、弱含みの展開が予想されます。
ただし、200日移動平均線は引き続き、右肩上がりで安心して長期的なトレンドにあることは間違いありません。
RSIも50%近辺でうようよしており、稀に見る膠着状態であることがわかる。
下落した場合の下値目途は、5月30日の37600円近辺で、次は4月19日に付けた36700円台となります。
25日、75日移動平均線がレジスタンスラインとして働く場合があるため、上値の重い展開となりそうだ。
<上昇要因>
・非常に堅調な米国株相場
・ローソク足が200日移動平均線の上にあり、長期的な上昇トレンドは変わらず
<下落要因>
・米経済指標による米市場の動向
・想定外の為替変動
・日本の過度な長期金利の上昇