【日本株】「植田ショック」も徐々に落ち着きを戻すが、今週は米経済指標に注目!
先週は、5日に日経平均株価が終値ベースで、前週末比4,451円28銭安の31,458円42銭となり、終値の下げ幅としてニューヨーク株式市場の大暴落「ブラックマンデー」の翌日の1987年10月20日に付けた3,836円48銭を超え史上最大となり、翌日は前日比3,217円04銭高い34,675円46銭で終える、史上最大の上げ幅となるなど、歴史的な1週間となりました。
もちろん、今回の下げの主導は7月31日の利上げと、植田日銀総裁の記者会見でのコメント「植田ショック」ではあるものの、米国経済指標の悪化によるハードランディングを示唆するものとなったことであり、これらが市場で織り込まれるまで日本株の調整が長引いていくことは予想できます。
また、一連の流れによる急激な円高が日本株市場から資金が逃避した要因となりますが、現状は7日の内田日銀副総裁の「金融資本市場が不安定な状況で、利上げをすることはない」というハト派的な発言もあり、米ドル円は一時148円に接近するなど、歯止めが効いており落ち着きを取り戻しつつあります。
今週は、日米の決算発表もピークを越え焦点は、米国の経済指標になります。
13日の7月PPI(生産者物価指数)や14日の7月CPI(消費者物価指数)、そして15日の7月小売売上高、8月NY連銀製造業景気指数、8月フィラデルフィア連銀景況指数、新規失業保険申請件数、16日の7月住宅着工件数、注目指標が相次ぎます。
さて、日経平均株価のチャート分析にはります。
【日経平均株価(日足チャート)】
※移動平均線は、25日(紫色)、75日(赤色)、200日(青色)を表示。
※RSIのパラメータ値は14。売られ過ぎ20%、買われ過ぎ80%で表示。
200日の移動平均線も下回っているため、中長期的にも下落局面となっており、更なる下落を示唆しています。
先週はRSIが20%後に急反発しており、20%ラインが非常に効いていることがわかります。
目先の上昇目途は200日移動平均線にあり、このラインを越えるかどうかが注目となります。
下落した場合の目途は8月5日の終値31,458円あたりとなります。
<上昇要因>
・日米の良好な決算発表
・米国の9月利下げ観測
<下落要因>
・更なる急激な為替変動(円高方面)
・25日、75日、200日移動平均線を下回っている