【日本株】地政学リスク警戒続く中、物色は業績・マクロへシフト

2026.04.13 Mon

【日本株】地政学リスク警戒続く中、物色は業績・マクロへシフト

<先週の動き>

先週、日経平均株価は週初、前週からの下落基調を引き継ぎ、投資家のリスク回避姿勢が優勢となる中、上値の重いスタートとなった。

背景には、米国およびイスラエルとイランを巡る緊張状態の継続があり、原油価格の高止まりを通じてインフレ圧力や金利上昇への警戒感が意識された。

週央以降は、トランプ米大統領によるイランとの交渉期限の延長などを受け、最悪シナリオへの警戒感が後退し、短期的な買い戻しの動きもみられ、大きく上昇。

また、週後半に発表された米3月消費者物価指数(CPI)を巡っては、エネルギー価格上昇の影響がどの程度反映されるかが注目され、市場では金利動向への思惑が交錯した。

結果を受けた米長期金利や為替の動きも、日本株の方向感を左右する要因となった。一方、VIX指数(恐怖指数)は高水準で推移し、投資家の不安心理の強さを示唆した。これにより、短期的にはボラティリティの高い相場環境が継続した。

 

<今週の動き>

今週は、週初から軟調なスタートとなった。

米国とイランが1112日にかけて実施した戦闘終結に向けた協議は合意に至らず、先行き不透明感の強まりが売り材料となった。

協議の難航自体は想定内であったものの、トランプ米大統領がホルムズ海峡の封鎖措置に言及するなど、情勢は依然として予断を許さない状況が続いている。こうした地政学リスクの高まりが投資家心理の重しとなっている。

一方で、物色の焦点は徐々に中東情勢から企業業績やマクロ経済指標へと移りつつある。半導体関連では、15日のASML16日のTSMCといった主要企業の決算発表が予定されており、関連銘柄の動向に注目が集まる。

また、米国では物価指標が市場予想を下回ったことで、FRBによる早期利下げ観測が再び強まっている。これを背景に米国株は持ち直しの動きを見せており、日本株にとっても下支え要因となる可能性がある。

以上を踏まえると、足元では地政学リスクへの警戒が残るものの、市場の関心は徐々にマクロ環境や企業業績へとシフトしており、今後は経済指標や決算内容が相場の方向性を左右する展開が想定される。

 

 

【日経平均株価(日足チャート)】

※移動平均線は、25日(緑色)、75日(赤色)、200日(紫色)を表示。

※RSIのパラメータ値は14。売られ過ぎ20%、買われ過ぎ80%で表示。

 

日経平均株価は、先週の上昇を受けて25日・75日・200日移動平均線のすべてを上回って推移しており、短期・中期・長期の各トレンドにおいて改善がみられる。

こうした中、目先は2月下旬に付けた高値水準が意識される展開も期待される。

上値では戻り待ちの売り圧力が想定されるものの、移動平均線の上方推移が維持される限り、押し目を拾う動きが優勢となる可能性がある。

一方、下値目処としては、まず25日および75日移動平均線がサポートとして意識される。これらを下抜けた場合には、心理的節目である50,000円が次の重要な支持線として意識される展開となろう。

オシレーター系指標であるRSI50%を上回って推移しており、モメンタムの改善が確認されている。

 

 

 

 

 

<上昇要因>

・米物価指標の鈍化を背景とした早期利下げ観測の高まりによる株式市場の支援

・主要半導体企業(ASMLTSMCなど)の決算期待を背景としたハイテク株への資金流入

・日経平均株価が移動平均線を上回る中でのテクニカル改善に伴う押し目買い需要

 

<下落要因>

・中東情勢の緊迫化による更なる地政学リスクの高まり

・原油価格上昇を通じたインフレ圧力および米金利上昇への警戒感

・急激な円高進行による輸出関連株への下押し圧力