【日本株】AI・半導体相場継続も高値圏での不安定要因に要注意。
<先週の動き>
中東情勢を巡る地政学リスクへの警戒感が残る中、企業業績やマクロ指標への期待が相場を下支えし、先週の日経平均株価は最高値を更新、史上初の6万円に接近するなど強い上昇基調を示した。
AI・半導体関連銘柄の回復も相まって、市場のセンチメントは総じて楽観的な方向に傾いている。
米国とイランによる初回の和平協議は不調に終わったものの、株式市場では中東情勢の長期化シナリオを一定程度織り込んだとみられ、地政学リスクへの反応は徐々に鈍化しつつある。
また、米物価指標の鈍化を背景とした早期利下げ観測の高まりや、米国株の持ち直しが投資家心理の改善につながった。
加えて、ASMLやTSMCなど主要半導体企業の決算発表を控えた期待感からハイテク株が上昇し、堅調な米国株市場の動きに連動する形で日本株も上昇基調を強めた。
<今週の動き>
今週は、先週末における米国株市場の力強い上昇の流れを引き継ぎ、堅調なスタートとなっている。特に米国市場では、ナスダック総合指数が史上最高値を更新するなど、ハイテク関連銘柄を中心とした物色意欲の強さが市場全体に対しての一定の下支え要因となりそう。
一方で、日経平均株価は心理的節目である6万円に接近しており、高値圏における警戒感が強まりつつある。
その結果、利益確定を目的とした売り圧力が出やすい状況にあり、また、テクニカル面においても、株価が25日移動平均線から大きく乖離していることから、短期的な過熱感が意識されやすく、ここから一段の上昇には相応の材料やエネルギーが必要と考えられる。
加えて、米国とイランの協議再開の有無や、その進展状況は市場心理に影響を与える可能性があり、短期的な値動きを不安定にする要因となり得るため、このような不透明要因が存在する中では、投資家によるポジション調整の動きが強まりやすく、一時的な売り圧力が顕在化する局面も想定される。
さらに、今週は米国企業の決算発表が本格化する時期にあたり、企業業績の内容が株価動向を左右する重要な材料となる見通しである。
特にハイテク企業の決算内容や今後の見通しが市場の期待に沿うものとなるかどうかが、ナスダックを中心とした株価の方向性を決定づける可能性が高い。
以上を踏まえると、今週の市場は水準を維持しつつも、高値警戒感や外部要因の影響により、
弱含む可能性が高い。
【日経平均株価(日足チャート)】
※移動平均線は、25日(緑色)、75日(赤色)、200日(紫色)を表示。
※RSIのパラメータ値は14。売られ過ぎ20%、買われ過ぎ80%で表示。
日経平均株価は、25日・75日・200日移動平均線のすべてを上回って推移しており、短期・中期・長期の各トレンドにおいて強い上昇基調が継続している。先週には最高値を更新しており、目先は心理的節目である6万円の大台が意識される展開となっている。
一方で、下値の目処としては、仮に調整局面入りし大きく下落する場合には、25日および75日移動平均線がサポートラインとして意識される可能性が高い。
また、オシレーター系指標であるRSIは50%を上回って推移しており、70%までは明確な過熱感は見られないものの、25日移動平均線からの乖離が拡大している点には留意が必要である。このため、短期的には調整局面に入る可能性も想定される。
<上昇要因>
・米国株(特にナスダック)の史上最高値更新
・AI・半導体関連銘柄への期待継続
・米利下げ観測の高まり
<下落要因>
・日経平均の高値警戒感(6万円接近・過熱感)
・地政学リスク(米国・イラン情勢)
・ポジション調整・イベント前の様子見姿勢





