【日本株】レンジの下限を下抜けして弱気相場となっているが、米経済指標の結果に注目!

先週は、トランプ米大統領の関税政策に対する先行き不透明感に、エヌビディアの決算発表を受けての大幅下落が影響し、日経平均株価は長らく続きたレンジ相場の下を突き抜ける
ことになってしまいました。
半年近く38000円近辺と40000万円近辺の間で推移していたので、概ねこのレンジ内で収まると考えていましたが、エヌビディアの好決算は極めてシビアなものになり、AIに付随する半導体やデータセンター株のある意味バブル的な相場が終わるのではないか?という不安を抱かせる暴落となりました。
ただ、エヌビディアの業績は好調そのもので、中国製の「ディープシーク」台頭を受けても同社製チップの需要は旺盛であり、AIを取り巻く産業が有望であることに変わりありません。
先週からは、地政学リスクも気になるところです。
トランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の会談が、2月28日にホワイトハウスで行われたが、ウクライナの鉱物資源に関する協定で合意がなされるとみられていたが、合意はなされず会談は決裂。
ロシアのウクライナ侵略戦争に関し、欧米との間にも亀裂が入ってきている。
さて、今週は3月の1週目で重要な経済指標の発表を控えています。
3日は米2月ISM製造業景況指数、5日は米2月ADP雇用統計、米2月ISM非製造業景況指数、6日は米1月貿易収支、7月は米2月雇用統計。
直近、米経済指標は弱い結果が散見されており、引き続き弱い経済指標の発表が続いた場合は米ドル売りの勢いが増す可能性があり、日本株においても相場の重しとなりそうです。
さて、日経平均株価のチャート分析にはります。
【日経平均株価(日足チャート)】
※移動平均線は、25日(紫色)、75日(赤色)、200日(青色)を表示。
※RSIのパラメータ値は14。売られ過ぎ20%、買われ過ぎ80%で表示。
日経平均株価のチャートは、25日、75日、200日移動平均線を下回っており、弱い相場となっています。
昨年10月以降のレンジ相場の下限である38000円近辺を明確に下抜けたため、逆に強いレジスタンスラインとなっています。
もしレジスタンスラインを超えても、3本の移動平均線が上値を抑えます。
下値は、ここから更に大きく下げる場合、9月の安値35000円台中盤が目安となります。
RSIは30%まで下落し、売られ過ぎの水準に入ってきたので、一旦反転の目安としていいでしょう。
<上昇要因>
・RSIは30%まで下落し売られ過ぎの水準に
・米国の経済指標で強含んだ場合
<下落要因>
・トランプ大統領の関税政策によるリスク
・3本の移動平均線の下で推移、レンジ下抜け
・米利下げ観測の期待減