【日本株】AI・半導体株は反発なるか、米ハイテク決算が試金石

2026.07.21 Tue

【日本株】AI・半導体株は反発なるか、米ハイテク決算が試金石

<先週の動き>

先週は、これまで相場を牽引してきたAI・半導体関連株に大幅な利益確定売りが広がり、日経平均株価は大きく調整する展開となった。

週間では4,400円を超える下落となり、週間の下げ幅として過去最大を記録。

週初は、韓国市場でSKハイニックスやサムスン電子など半導体関連株が急落し、サーキットブレーカーが発動されたことを受け、アジア市場全体でAI・半導体セクターへの売り圧力が強まった。日本市場でもキオクシアホールディングスやアドバンテスト、東京エレクトロンなど主力半導体株に利益確定売りが集中し、指数を押し下げた。

一方、米国では6月のCPIPPIが市場予想を下回り、インフレ鈍化が意識されたほか、ASMLTSMCが市場予想を上回る決算を発表するなど、ファンダメンタルズ自体は概ね堅調な内容となった。しかし、AI関連銘柄には高い期待が織り込まれていたことから、「好材料出尽くし」との見方が優勢となり、半導体株への売りは止まらなかった。

その結果、これまで一本調子で上昇してきたAI・半導体関連株から資金が流出し、金融、商社、内需株など相対的に出遅れていたセクターへ資金が向かう動きも見られた。日経平均株価は値がさハイテク株の影響を大きく受けて下落した一方、TOPIXは比較的底堅く推移し、物色の広がりが意識される1週間となった。

<今週の動き>

今週は、3連休前にAI・半導体関連株を中心として急落した反動もあり、買い戻しが先行する形でスタートしている。

市場の焦点は、先週進んだ半導体関連株の「スピード調整」が今週も続くのか、それとも反発局面へ移行するのかにある。

ただし、AI向けデータセンター投資や生成AI関連投資など、AI需要そのものが後退したわけではなく、中長期的な成長シナリオに大きな変化は見られない。このため、短期的な過熱感が解消されたことで、先週大きく売られたAI・半導体関連銘柄には押し目買いや買い戻しが入りやすい地合いになると考えられる。

また、米国では本格的な決算シーズンを迎え、22日のアルファベット(Google)を皮切りに、主要ハイテク企業の決算発表が相次ぐ。

各社のAI関連投資やデータセンター向け設備投資計画が市場予想を上回る内容となれば、AI・半導体関連株への投資マインドが改善し、日本株市場全体の押し上げ要因となる可能性がある。

一方で、中東情勢の再びの緊迫化や原油価格の急騰など地政学リスクには引き続き注意が必要だ。こうしたリスクが高まれば投資家のリスク回避姿勢が強まり、日本株全体の上値を抑える要因となる可能性がある。今週は米企業決算の内容とAI投資に対する市場の評価が、日本株の方向性を左右する重要な1週間となりそうだ。

【日経平均株価(日足チャート)】

※移動平均線は、25日(緑色)、75日(赤色)、200日(紫色)を表示。

※RSIのパラメータ値は14。売られ過ぎ20%、買われ過ぎ80%で表示。

 

日経平均株価は、75日移動平均線および200日移動平均線を上回って推移しており、中長期的な上昇トレンドは維持されている。

一方で、25日移動平均線を下回って推移しているほか、75日移動平均線も一時的に割り込む場面が見られるなど、短期的には調整局面が続いている。当面は、75日移動平均線を維持できるかが重要なポイントとなろう。

仮に75日移動平均線を明確に下抜けた場合には、次の下値の目安として心理的節目である60,000円が意識される展開となりそうだ。

また、オシレーター系指標であるRSI50%を下回って推移しており、短期的には下落トレンド入りを示唆する状況となっている。

一方、相場が再び上昇基調へ転じるためには、まず25日移動平均線を明確に上抜けることが一つのポイントとなる。この水準を回復できれば、日経平均株価は再び史上最高値の更新を試す展開となる可能性がある。

 

 

<上昇要因>

  • AI・半導体関連株への買い戻し
  • 米ハイテク企業の決算発表
  • 米長期金利の低下や利下げ期待の高まり

 

<下落要因>

  • AI・半導体関連株の調整継続
  • 米企業決算への失望
  • 中東情勢の悪化など地政学リスク