【日本株】AI・半導体株の調整続く、米インフレ指標を見極める週

2026.07.13 Mon

【日本株】AI・半導体株の調整続く、米インフレ指標を見極める週

<先週の動き>

週初は、前週末の米半導体株安や韓国市場でのSKハイニックス、サムスン電子など半導体関連株の下落を受け、日本市場でもAI・半導体関連銘柄に売りが先行した。

短期間で急騰していた反動に加え、高値警戒感から利益確定売りが膨らみ、日経平均株価は7日、8日と大幅続落する場面が見られた。

もっとも、AI関連需要そのものへの期待は依然として根強く、週後半には押し目買いが流入。前日の米国市場でハイテク株が反発したことも追い風となり、AI・半導体関連株を中心に買い戻しが広がった。10日の日経平均株価は前日比800円超上昇し、週末にかけて相場は持ち直す展開となった。

一方で、AI・半導体関連株一辺倒だった物色にも変化が見られた。AI関連株の値動きが不安定となる中、防衛やインフラ関連、内需株など出遅れセクターへ資金が向かう動きも散見され、物色対象の裾野が徐々に広がる兆しが見られた。

 

<今週の動き>

今週は、AI・半導体関連株への利益確定売りが続き、日経平均株価は軟調なスタートとなった。

韓国市場でもSKハイニックスやサムスン電子など半導体関連株が急落し、サーキットブレーカーが発動されるなど、アジア市場全体で半導体セクターへの売り圧力が強まっている。

その一方で、これまで相場の主役だったAI・半導体関連株から、バリュー株や出遅れ銘柄、内需関連株へ資金がシフトするかが注目される局面となっている。

もっとも、市場を取り巻く環境は決して楽観できない。IMF(国際通貨基金)による世界経済見通しで日本の経済成長率が下方修正される可能性や、中東情勢を巡る不透明感の継続など、投資家心理を冷やす要因が残されている。このため、日経平均株価は上値の重い展開が続く可能性が高い。

ただし、AI・半導体関連株の調整が相場全体へ波及し、大幅なリスクオフ局面へ発展する可能性は現時点では限定的とみられる。指数寄与度の高い値がさ株の影響を受けやすい日経平均株価に対し、TOPIXは金融株や内需株など幅広い銘柄で構成されていることから、相対的に底堅い値動きが期待される。

今週は米国の重要イベントも相次ぐ。14日に6月消費者物価指数(CPI)、15日に6月卸売物価指数(PPI)が発表されるほか、米主要企業の決算発表も本格化する。インフレ動向や企業業績の内容次第では、米長期金利やハイテク株の値動きを通じて、日本株市場にも大きな影響を与える可能性があり、引き続きAI・半導体関連株の動向が相場全体の方向性を左右する展開となりそうだ。

 

【日経平均株価(日足チャート)】

※移動平均線は、25日(緑色)、75日(赤色)、200日(紫色)を表示。

※RSIのパラメータ値は14。売られ過ぎ20%、買われ過ぎ80%で表示。

 

日経平均株価は、75日・200日移動平均線のすべてを上回って推移しており、中期・長期の上昇基調は維持されている。

ただ、25日移動平均線の下では短期的な調整局面であり、このラインを超えるかどうかが焦点となる。

下値は、心理的節目である65,000円や75日移動平均線付近まで調整が進む可能性も視野に入れておく必要がある。

一方、オシレーター系指標であるRSI50%を下回る水準まで低下しており、これまで意識されていた短期的な過熱感はないが、短期的な下落トレンドに入っているのは否めない。

相場が再び上昇基調へ転じた場合には、25日移動平均線が一つの目安で、先々週付けた高値である72,700円近辺が当面の上値目標として意識されるだろう。

この水準を明確に上抜けることができれば、日経平均株価は再び高値更新を試す展開となる可能性がある。

  

 

<上昇要因>

AI・半導体関連株の下げ止まりや押し目買いによる買い戻し

・米CPIPPIの鈍化を受けた米長期金利低下と金融引き締め懸念の後退

・バリュー株、内需株、出遅れ銘柄への循環物色によるTOPIXの底堅さ

 

<下落要因>

・韓国株を含む世界的な半導体株安の継続と日本株への波及

IMFによる日本の成長率見通し下方修正や景気減速懸念

・中東情勢の緊迫化や米物価指標の上振れによるリスク回避姿勢の強まり