【日本株】AI・半導体株は正念場、米決算と日米中銀が相場の行方を左右
<先週の動き>
先週、前半は前週末の急落による過度な悲観が後退したことに加え、米国半導体株や韓国市場の反発を受け、AI・半導体関連株を中心に押し目買いが流入した。
前週まで相場を大きく押し下げていたキオクシアホールディングスやアドバンテストなどにも買い戻しが入り、日経平均株価を押し上げた。
また、米国ではアルファベットやテスラを皮切りに本格的な決算シーズンが始まり、AI関連投資やデータセンター需要の拡大が引き続き確認されたことも、投資家心理の改善につながった。
一方で、半導体関連株には依然として高い期待が織り込まれていることから、個別企業の決算内容に対しては好悪材料に敏感に反応する神経質な展開が続いた。
一方、中東ではイエメンの親イラン武装組織フーシ派が海上封鎖を宣言するなど地政学リスクが再び意識され、週末にかけて下落した。
相場を再び力強い上昇トレンドへ押し上げるには、米主要ハイテク企業の決算やAI関連投資の継続が確認されることが重要であり、今後もAI・半導体関連株の動向が日本株市場全体の方向性を左右する展開が続きそうだ。
<今週の動き>
今週は、米国とイランの双方が攻撃停止を表明し、中東情勢の緊張が緩和へ向かうとの期待を背景に、堅調なスタートとなっている。
一方、今週は米国で本格的な決算発表が続く、29日にアーム・ホールディングス、メタ・プラットフォームズ、マイクロソフト、クアルコム、30日にアップル、アマゾン・ドット・コムなど、主要ハイテク企業の決算が予定されている。
AI関連投資やデータセンター向け設備投資の動向、今後の業績見通しが市場予想を上回る内容となれば、AI・半導体関連株を中心に投資家心理が改善し、東京市場にも追い風となる可能性がある。
また、半導体業界では、29日にSKハイニクス、30日にサムスン電子、31日にはキオクシアホールディングスが決算を発表する予定だ。
AI向けHBM(広帯域メモリー)の需要動向や設備投資計画、今後の業績見通しが注目されており、引き続き日本株市場はAI・半導体関連株の値動きに左右される展開となりそうだ。
さらに、今週は日米の金融政策が相次いで公表される「中銀ウィーク」となる。
米国では29~30日にFOMC、日本では30~31日に日銀金融政策決定会合が開催される。市場では日米ともに政策金利の据え置きが見込まれているものの、FRBや日銀の声明、記者会見で年内の金融政策に関する見通しが示されれば、為替市場や長期金利が大きく反応する可能性があり、注目だ。
【日経平均株価(日足チャート)】
※移動平均線は、25日(緑色)、75日(赤色)、200日(紫色)を表示。
※RSIのパラメータ値は14。売られ過ぎ20%、買われ過ぎ80%で表示。
日経平均株価は、何とか75日移動平均線を維持し、200日移動平均線を上回って推移しており、中長期的な上昇トレンドは維持されている。
一方で、25日移動平均線を下回って推移しており、短期的には調整局面が続いている。
75日移動平均線を維持できるかが重要なポイントとなろう。
仮に75日移動平均線を明確に下抜けた場合には、次の下値の目安として心理的節目である60,000円が意識される展開となりそうだ。
また、オシレーター系指標であるRSIは50%を下回って推移しており、短期的には下落トレンド入りを示唆する状況となっている。
一方、相場が再び上昇基調へ転じるためには、まず25日移動平均線を明確に上抜けることが一つのポイントとなる。この水準を回復できれば、日経平均株価は再び史上最高値の更新を試す展開となる可能性がある。
<上昇要因>
- 中東情勢の緊張緩和と原油価格の下落
- 米主要ハイテク企業の好決算
- 日・米中央銀行による市場配慮的な発信
<下落要因>
- 米ハイテク企業の決算への失望
- 半導体・メモリー市況への慎重な見方
- 金融引き締め観測と円高進行






