【日本株】もちあい脱して上に突き抜けたことで上昇しやすい地合いだが、引き続き米国経済指標に注目!
先週は、堅調な米国株市場に連動した上、3月末配当の支払いに伴う再投資の動きも支えになったと考えられ、5月以降レンジ相場となっていたが上に突き抜けました。
エヌビディア(NVDA)が大きく反発したことをきっかけに、日本市場においては東京エレクトロン(8035)やアドバンテスト(6857)など日経平均株価にインパクトの大きいハイテク株が買われたのが主要因です。
外国為替市場では、1ドル=161円台まで円安が進行し、日本当局によるドル売り・円買い介入が警戒されたが、米国市場の堅調な動きから、米ドルが買われやすい地合いとなっており、日本株市場においては急激な円高になるより、風向きは良い方向になりやすい。
さて、今週は米国の経済指標で大きな発表が相次ぎます。
7月1日に6月ISM製造業景況指数、2日に5月の雇用動態調査(JOLTS)求人件数、3日に6月ISM非製造業景況指数と連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨、5日に雇用統計などが予定されており、日本の株式市場はこれらの影響を受けることが考えられます。
日本では7月3日に、約20年ぶりの新紙幣が発行されます。
関連銘柄は既に注目されていますが、新紙幣に対応するための設備の更新は、事業者にとって大きな投資負担となることから、キャッシュレス化を後押しする可能性も高く、中長期的にはキャッシュレス化関連が更に注目を浴びるかもしれません。
もう一つ、7月7日には東京都知事選と都議補選があります。
都知事選で現職の小池知事が逃げ切ったとしても、補選で非自民・野党系勢力が議席を伸ばすと、岸田政権には逆風が吹き、更なる政権の不安定さが増すことで、株式市場にはマイナスの影響を与えるかもしれませんので、要注意です。
さて、日経平均株価のチャート分析にはります。
【日経平均株価(日足チャート)】
※移動平均線は、25日(紫色)、75日(赤色)、200日(青色)を表示
※RSIのパラメータ値は14
約2か月間続いたレンジ相場を上に突き抜けたことで、チャート上は上昇トレンドを形成する可能性が高くなった。
ローソク足も移動平均線3本の上にあり、25日移動平均線と75日移動平均線のゴールデンクロスも今週見られれば、上昇トレンドの形成の確率は高くなります。
RSIも60%近辺でまだそこまでの過熱感はありません。
上昇の目途は、節目の4万円に再度トライする形で、下落した場合目途は25日、75日移動平均線がサポートラインとして働きます。
<上昇要因>
・堅調な米国株相場
・レンジ相場を上に突き抜けた
・ローソク足が25日、75日、200日移動平均線の上にあり、上昇トレンドにある
<下落要因>
・米経済指標による米市場の動向
・想定外の為替変動
・日本の過度な長期金利の上昇