【日本株】AI・半導体株調整を見極める局面、テーマ循環に注目!
<先週の動き>
先週は、AI・半導体関連株が相場を牽引し、日経平均株価は高値圏で推移した。一方で、短期間で急ピッチな上昇を続けたことから、高値圏では利益確定売りが出やすい展開となった。
日経平均株価は週初に年初来高値を更新したものの、週末にかけてはやや調整する動きとなった。相場の中心テーマは引き続きAI関連需要であり、AI・半導体関連企業への業績期待が投資家心理を支える構図に大きな変化は見られなかった。
もっとも、週末にかけては、米オープンAIが計画している新規株式公開(IPO)について、2027年への延期を検討していると報じられたことがAI関連銘柄への利益確定売りを誘う一因となった。
また、RSIなどのオシレーター系指標が買われ過ぎを示す水準まで上昇していたこともあり、テクニカル面から短期的な調整圧力が強まったと考えられる。
<今週の動き>
今週は、前週末の米半導体株安の流れを受け、値がさのAI・半導体関連銘柄を中心に利益確定売りが先行し、日経平均株価は軟調なスタートとなった。
一方、中東情勢を巡っては、ホルムズ海峡を巡るイランと米国の対立が再び意識される場面もあったが、両国が攻撃停止で合意し、仲介国カタールで協議を進める方針が示されたことで、過度な警戒感はいったん後退している。
原油価格は依然として不安定な値動きが続いているものの、市場では地政学リスクを冷静に見極める姿勢が広がっている。
これまで日経平均株価を牽引してきたAI・半導体関連銘柄については、値動きの荒い展開が続いている。
目先の下落が上昇トレンドの転換を示すものなのか、それとも急騰後の一時的な調整に過ぎないのかを見極める重要な局面となろう。
仮にAI・半導体関連株の調整が続いた場合には、これまで出遅れていたセクターへの資金シフトが進む可能性もある。政府が近く公表する「骨太の方針」を控え、防衛、ロボット、エネルギー、宇宙、エンターテインメント、防災関連など、政策支援が期待されるテーマ株への物色が活発化する展開にも注目したい。
2026年前半の相場も終了し、いよいよ後半戦に入る。今週の最大の注目材料は、7月3日が米国市場休場となるため、前倒しで7月2日(木)に発表される米6月雇用統計である。雇用情勢や賃金動向が市場予想を大きく上回る、あるいは下回る内容となれば、米長期金利や金融政策への見方が変化し、ハイテク株を中心に神経質な値動きとなっている市場を一段と不安定にする可能性がある。
【日経平均株価(日足チャート)】
※移動平均線は、25日(緑色)、75日(赤色)、200日(紫色)を表示。
※RSIのパラメータ値は14。売られ過ぎ20%、買われ過ぎ80%で表示。
日経平均株価は、25日・75日・200日移動平均線のすべてを上回って推移しており、短期・中期・長期の各トレンドにおいて強い上昇基調は維持されている。
もっとも、足元では調整局面に入っており、まずは25日移動平均線を維持できるかが目先の焦点となる。
仮に同線を明確に下抜けた場合には、心理的節目である65,000円や75日移動平均線付近まで調整が進む可能性も視野に入れておく必要がある。
一方、オシレーター系指標であるRSIは60%を下回る水準まで低下しており、これまで意識されていた短期的な過熱感は概ね解消されつつある。今後は売り一巡後に押し目買いが入りやすい環境へ移行するかが注目される。
相場が再び上昇基調へ転じた場合には、先週付けた高値である72,700円近辺が当面の上値目標として意識されるだろう。
この水準を明確に上抜けることができれば、日経平均株価は再び高値更新を試す展開となる可能性がある。
<上昇要因>
- AI・半導体関連銘柄への買い戻し
- 中東情勢のさらなる沈静化と原油価格の安定
- 米雇用統計など主要経済指標が市場予想を下回り、利下げ期待が高まる展開
<下落要因>
- 25日移動平均線割れをきっかけとしたテクニカル売り
- 米雇用統計の上振れによる米長期金利上昇
- AI・半導体関連銘柄への利益確定売りの継続






