【日本株】AI・半導体株主導で最高値更新、次の焦点は米雇用統計

2026.06.01 Mon

【日本株】AI・半導体株主導で最高値更新、次の焦点は米雇用統計

<先週の動き>

先週は、AI・半導体関連銘柄への旺盛な資金流入を背景に堅調な展開となり、日経平均株価は最高値を更新し高値圏での推移を維持した。

週初は、中東情勢の緩和期待を受けた原油価格の下落や国内長期金利の低下が好感され、投資家のリスク選好姿勢が強まった。

特に、AI関連需要の拡大期待を背景に半導体関連銘柄への買いが継続し、相場全体を押し上げた。

また、米オープンAIの上場観測が市場の話題となる中、出資元であるソフトバンクグループへの期待が高まり、AI関連銘柄全般への物色意欲を後押しした。

加えて、エヌビディアをはじめとする米ハイテク企業への期待感も根強く、東京市場でも半導体関連株を中心に買いが優勢となった。

 

<今週の動き>

今週は、日経平均株価が大幅続伸してスタートした。取引時間中として初めて67,000円台に乗せるなど、一段高の展開となっている。背景には、前週末の米国市場で主要3指数がそろって上昇したことに加え、AI関連需要の拡大期待を背景としたハイテク株高がある。

個別では、ソフトバンクグループが531日にフランスで欧州最大級となるデータセンターの建設計画を発表したことが好感されたほか、株式分割を発表した東京エレクトロンや、好決算を受けて上昇基調が続くキオクシアホールディングスなどが日経平均株価を押し上げる要因となった。AI向け投資の拡大や半導体需要の力強さが改めて意識される中、市場では関連銘柄への資金流入が継続している。

もっとも、日経平均株価は短期間で大幅に上昇しており、テクニカル面では過熱感も意識され始めている。

ただ、AI・半導体関連を取り巻く事業環境は依然として良好であり、中長期的な成長期待を背景に、当面は関連銘柄が相場の中心的な役割を担う可能性が高い。

また、足元では宇宙関連や量子コンピューター関連など、成長期待の高いテーマ株への物色も活発化している。

主力株の過熱感が意識される局面では、こうした新たなテーマへ資金がシフトする動きも想定され、市場全体の物色対象が広がる可能性があり、投資家にとっては、テーマ株の値動きに注目しつつ、押し目買いのタイミングを見極めることが重要となろう。

来週の米国市場では、5日に発表される5月雇用統計が最大の注目となり、それに先立ち、ISM製造業・非製造業景況指数、4月求人件数(JOLTS)、ADP雇用統計など重要経済指標の公表も予定されている。

足元ではリスクオンムードが強まっているものの、指標内容次第では利益確定売りやポジション調整が進む展開も想定されるため、引き続き米国経済指標の動向には注意が必要だ。

【日経平均株価(日足チャート)】

※移動平均線は、25日(緑色)、75日(赤色)、200日(紫色)を表示。

※RSIのパラメータ値は14。売られ過ぎ20%、買われ過ぎ80%で表示。

 

日経平均株価は、25日・75日・200日移動平均線のすべてを上回って推移しており、短期・中期・長期の各トレンドにおいて強い上昇基調が継続している。テクニカル面では良好な地合いが維持されており、押し目では買いが入りやすい状況にある。

一方、オシレーター系指標であるRSI70%を超えており、さらに上振れる場合には短期的な過熱感への警戒が必要となる。

高値警戒感が強まる局面では、外部環境の悪化やネガティブ材料をきっかけに利益確定売りが強まり、大きな調整につながる可能性もある。

また、日経平均株価は67,000円を上抜けており、次の上値目標としては68,000円近辺が意識される展開となっている。

下値目処としては、まずは節目の65,000円、25日移動平均線がサポートラインとして意識され、その下では心理的節目である60,000円が重要な支持水準となろう。

さらに、大きな調整局面となった場合には、75日移動平均線が中期的なサポートラインとして機能する可能性が高い。

 

<上昇要因>
AI・半導体関連銘柄への旺盛な資金流入の継続

・ソフトバンクグループやキオクシアなどAI関連企業への成長期待の高まり

・中東情勢の安定化や原油価格下落を背景とした投資家心理の改善

 

<下落要因>
・日経平均株価の高値更新に伴う利益確定売りの増加

・米雇用統計やISM景況指数など重要経済指標を前にしたポジション調整売り

・米長期金利の上昇や金融政策見通しの変化によるハイテク株への売り圧力