【日本株】AI相場再燃、日経平均は続伸スタートも過熱感には要注意。

2026.05.25 Mon

【日本株】AI相場再燃、日経平均は続伸スタートも過熱感には要注意。

<先週の動き>

先週は、これまで相場を牽引してきたAI・半導体関連銘柄に利益確定売りが広がり、日経平均株価は高値警戒感を意識した不安定な展開となった。

週初は、米国のSOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)の下落や米長期金利の上昇を受け、半導体関連銘柄を中心に売りが先行し、日経平均株価は軟調なスタートとなった。

主要企業の決算発表が一巡する中、材料出尽くし感や今期見通しに対する慎重な見方も、相場の重しとなった。

一方で、AI関連需要そのものへの期待は依然として強く、押し目では買い意欲も確認された。

個別では、キオクシアホールディングスが202646月期の大幅な増収増益見通しを発表し、旺盛なAI向けメモリー需要を背景とした好業績が改めて注目を集めた。

また、週後半に控えたエヌビディア決算への期待感も市場の関心を集めた。

AI投資需要の継続性や成長率の維持が焦点となる中、関連銘柄には思惑的な売買も見られた。

この結果、先週の日経平均株価は、高値圏で利益確定売りに押される場面がありながらも、AI・半導体関連需要への期待を背景に底堅さも維持し、全体としては調整を交えた高値圏での推移となった。

<今週の動き>

今週は、日経平均株価が大幅続伸してスタートした。中東情勢の緩和期待を背景に原油価格が下落し、国内長期金利も低下したことから、AI・半導体関連銘柄を中心に買いが広がった。加えて、米オープンAIの上場観測が浮上する中、出資元であるソフトバンクグループ(SBG)の描くAI成長戦略への期待感も相場上昇を後押ししている。

一方、市場の関心は徐々に金融政策へと移りつつある。6月に予定されている日銀金融政策決定会合では、追加利上げを見込む向きが増えており、イベント接近に伴い株式市場でも利上げ観測が一段と意識される可能性がある。特に、植田日銀総裁が27日に日銀主催の国際コンファランスで行う挨拶や発言内容については、今後の利上げペースに言及があるかが注目される。

また、米国では来週からFRBのウォーシュ新議長体制が始動する予定であり、市場では金融政策運営の方向性に関心が集まっている。インフレ圧力の強まりを背景に、FRBが再び利上げ姿勢を強める可能性も意識される中、市場はウォーシュ氏の発言やスタンスを慎重に見極める展開となりそうだ。

米国の経済指標では、26日の5月消費者信頼感指数、28日の4月耐久財受注、4月個人所得・個人支出、4PCEデフレーター、新規失業保険申請件数、さらに5月シカゴPMIなどが発表される予定である。特にFRBが重視するPCEデフレーターの結果は、今後の金融政策見通しや米長期金利の方向性を左右する重要材料として注目される。

【日経平均株価(日足チャート)】

※移動平均線は、25日(緑色)、75日(赤色)、200日(紫色)を表示。

※RSIのパラメータ値は14。売られ過ぎ20%、買われ過ぎ80%で表示。

 

日経平均株価は、25日・75日・200日移動平均線のすべてを上回って推移しており、短期・中期・長期の各トレンドにおいて強い上昇基調が継続している。テクニカル面では良好な地合いが維持されており、押し目では買いが入りやすい状況にある。

一方、オシレーター系指標であるRSI70%近辺まで上昇しており、さらに上振れる場合には短期的な過熱感への警戒が必要となる。高値警戒感が強まる局面では、外部環境の悪化やネガティブ材料をきっかけに利益確定売りが強まり、大きな調整につながる可能性もある。

また、日経平均株価は心理的節目である65,000円を上抜けており、次の上値目標としては66,000円近辺が意識される展開となっている。

下値目処としては、まず25日移動平均線が短期的なサポートラインとして意識され、その下では心理的節目である60,000円が重要な支持水準となろう。さらに、大きな調整局面となった場合には、75日移動平均線が中期的なサポートラインとして機能する可能性が高い。

 

 

<上昇要因>
AI・半導体関連銘柄への旺盛な資金流入の継続
・中東情勢の改善期待を背景とした地政学リスク後退
・日経平均株価が主要移動平均線を上回る中でのテクニカル面の強気継続

 

<下落要因>
RSI高水準による短期的な過熱感と利益確定売り圧力
・米長期金利上昇や金融政策への警戒感再燃
・中東情勢など外部環境悪化をきっかけとした急速なリスク回避姿勢の強まり