【日本株】中東有事で原油高リスクはあるものの、25日と200日のゴールデンクロスに注目!

先週、前半は日経平均株価への影響が強い、アドバンテストなどの値がさハイテク株を買い戻す動きが働き、円安進行なども背景に上昇し、節目となる38500円を回復したが、後半息切れ状態となり上昇は続かなかった。
ただ、節目を超えたことで市場心理は強気の方向であったが、この週末にトランプ米大統領はイランの核施設を攻撃したと発表。
米政府は2週間以内に決めると交渉の猶予期限を示していたため、突然の攻撃はサプライズとなっており、一時的なリスクオフを想定せざるを得ない状況です。
特に、既に原油価格は上昇基調となっており、万が一エネルギー供給の大動脈であるホルムズ海峡が封鎖されるようなことがあれば、更に上昇することになり、日本への影響は免れない。
トランプ米大統領は21日にホワイトハウスで演説して、イランに対して改めて核放棄を迫り、さらなる攻撃も辞さない姿勢を見せる中、イランは報復を宣言しており、イスラエルの攻撃も更に加速している。
ただ、このような状況の中、米国が関与した過去の中東有事では、米国の株価は上昇基調だったことや、「有事のドル買い」で更なる円安が進んでいること、イスラエルの主要な上場企業で構成される株価指数TA35が22日に最高値を更新するなど、この有事においてはまだまだこの先、リスクはつきまとうにせよ大きく売り込まれる状況にはならないと考えます。
先週は、FOMCで利下げへの慎重な姿勢が強くなったため、利下げへの期待は後退し米国株も後半下落したが、焦点は中東情勢に移っており、今後注視が必要です。
さて、日経平均株価のチャート分析にはります。
※移動平均線は、25日(紫色)、75日(赤色)、200日(青色)を表示。
※RSIのパラメータ値は14。売られ過ぎ20%、買われ過ぎ80%で表示。
日経平均株価は、節目となる38500円を超えたことで、強い抵抗線は無くなりレポートラインとして機能するところだったが、イランへの攻撃で一時的に38500円を割っています。
ただ、このラインに関してはもうそこまで意識する必要がなく、移動平均線をサポートラインとして考慮すれば良いと考えます。
今週、25日移動平均線が200日移動平均線を下から上に突き抜けるゴールデンクロスが発生するかに注目です。
RSIは50%を超えて推移しており、買い方有利であることがわかります。
また、過熱感はまだ見られません。
<上昇要因>
・中東有事では米国株上昇
・有事のドル買い(円安基調)
・25日と200日のゴールデンクロスの発生
<下落要因>
・中東の地政学的リスク(大きな戦争へ発展)
・原油高
・トランプ関税の不確実性、トランプ発言
・急激な高水準になった場合(140円を下回るなど)