【日本株】高市新総裁への期待で大幅上昇も、過熱感は否めなく調整も入る!
<先週の動き>
先週の日本株市場は、週明けこそ9月末の配当権利落ちの影響を受けて下落してスタートしました。加えて、米国では政府機関の一部閉鎖リスクが意識され、投資家の間では積極的な売買が手控えられる展開となりました。
週央にかけては、10月1日からの下期入りを前に、機関投資家による期初の益出し売りが観測され、市場は一時的に弱含む場面も見られました。しかし週後半に入ると、前半の下落局面に対する買戻しの動きが広がり、投資家心理が改善。さらに、米国株市場でハイテク関連株への物色が続いたことが追い風となり、日本市場でも半導体やIT関連などの値がさハイテク株に資金が集まりました。
結果として、日経平均株価は週末にかけて大幅に続伸し、最終的には史上最高値を更新するなど、底堅さと強い回復力を示す展開となりました。全体としては、海外市場の影響を受けつつも、国内外の投資家の買い意欲が相場を押し上げた一週間だったといえます。
<今週の動き>
自民党総裁選のサプライズ勝利でご祝儀相場に
今週の日本株市場は、10月4日に実施された自民党総裁選で高市早苗前経済安全保障担当相が予想外の勝利を収めたことを受けて、週明けから大幅に上昇してスタートしました。市場では、高市新総裁による景気刺激的な政策への期待が高まり、円相場は下落。円安を背景に、輸出関連株や半導体、AI関連株などに資金が集まっており、「ご祝儀相場」も相まって日経平均株価は力強い上昇を見せています。
高値圏では短期的な調整リスクも
もっとも、ここまでの上昇ピッチは速く、日経平均株価はすでに高値圏にあります。そのため、週の中盤にかけては、短期的な利益確定売りや調整局面が訪れる可能性も否定できません。特に、海外投資家の動向次第では一時的なポジション調整が入りやすい局面とみられます。
政策スタンスとセクター動向
高市新総裁は、安倍晋三元首相の「アベノミクス」路線を継承し、景気刺激を重視する姿勢を明確にしています。金融・財政両面での緩和的な政策運営が想定されることから、株式市場にとっては支援材料となる一方、日本銀行による利上げ観測が後退する可能性も出ています。このため、金利上昇を前提に買われていた銀行株にはやや逆風となり、セクター間での明暗が分かれる展開が予想されます。
上昇の偏りと今後の課題
今回の株高は、日経平均株価における寄与度の高い一部の大型ハイテク株に買いが集中しており、相場全体としての広がりにはやや疑問が残ります。中小型株や内需関連銘柄への資金流入が伴わない場合、相場の持続性には限界も指摘されます。今後は、政策期待を背景にどこまで物色の裾野が広がるかが焦点となるでしょう。
【日経平均株価(日足チャート)】
※移動平均線は、25日(紫色)、75日(赤色)、200日(青色)を表示。
※RSIのパラメータ値は14。売られ過ぎ20%、買われ過ぎ80%で表示。
ローソク足が、25日、75日、200日移動平均線の上にあり、非常に強い相場であることがわかります。
RSIが80%近辺まで上がっているためこの辺で調整が入りやすくなります。
強い上昇トレンドにあることがわかります。
上値は、48000円を超えると、節目となる49000円。
下値は、45000円とそれ以下は各移動平均線がポイントとなります。
<上昇要因>
・高市新総裁による景気刺激的な政策への期待が高まり
・堅調な米国株市場(AI、半導体ハイテク株牽引)
・25日、75日、200日移動平均線でパーフェクトオーダーを形成
<下落要因>
・RSIが80%近辺では大幅な調整が入りやすい
・急激な円高水準になった場合






